DX推進ガイドラインは、経済産業省が2018年12月に公表した、企業がDXを進めるときに経営者が押さえるべきことを11項目にまとめた指針です。2022年9月にデジタルガバナンス・コード2.0へ統合されており、今の正式な指針は2024年9月19日に改訂されたデジタルガバナンス・コード3.0です。

AIを使って業務の進め方や事業を変えるDX(この記事では「AI駆動型のDX」と呼びます)を進めるなら、11項目は「どの業務をAIに任せ、誰がその仕組みを動かし続けるか」を点検する入口として使えます。AI駆動型のDXは経済産業省の用語ではなく、11項目をAIの観点で読み直す部分は、AIを業務に入れる立場からの整理です。

この記事の答え

  • DX推進ガイドラインは経済産業省が2018年に公表したDXの指針で、2022年9月にデジタルガバナンス・コード2.0へ統合された
  • 今の正式な指針は2024年9月19日改訂のコード3.0で、序文で生成AI技術の急速な進展に触れ、データ活用の重要性を強調している
  • AIを使ってDXを進めるなら、11項目は「AIに任せる業務と、それを社内で動かし続ける体制」を点検する入口に使える

2026年10月時点の情報です。最新の内容は経済産業省の「デジタルガバナンス・コード」のページとIPAの「DX認定制度」のページでご確認ください。

DX推進ガイドラインとは:経済産業省が2018年に公表したDXの指針

DX推進ガイドラインは、経済産業省が2018年12月に公表した「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」の略称です。経営者がDXを進めるときに押さえるべき事項と、取締役会や株主がDXの取り組みを確かめるときの観点を、11項目にまとめています。

DXレポートと2025年の崖を受けて作られた

DX推進ガイドラインは、同じ2018年に経済産業省が公表した「DXレポート」の問題提起を受けて作られました。DXレポートは、複雑になり中身が見えなくなった既存のシステム(レガシーシステム)が残ると、2025年以降に大きな経済損失が生じうるとして、これを「2025年の崖」と呼びました。ガイドラインは、その崖を越えるために経営として何を決め、ITシステムをどう作り直すかを示したものです。

経営とITシステムの両方を扱うのが特徴

DX推進ガイドラインは、デジタル技術の選び方ではなく、経営の決め方とITシステムの作り方を一緒に扱っている点が特徴です。前半の5項目は経営戦略や経営トップの関与といった経営のあり方を、後半の6項目は全社のITシステムを作り直す体制と進め方を扱います。DXを情報システム部門だけの仕事にせず、経営の課題として扱うことを求めた指針と言えます。

DX推進ガイドラインの11項目

11項目は、「DX推進のための経営のあり方、仕組み」の5項目と、「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」の6項目に分かれます。ITシステム側の6項目は、さらに「体制・仕組み」の3項目と「実行プロセス」の3項目に分かれます。

番号 大きな分類 小さな分類 項目 何を確かめるか
1 経営のあり方、仕組み - 経営戦略・ビジョンの提示 デジタル技術を使ってどんな価値を生み出すか、どの事業分野で新しいビジネスモデルを作るかの戦略とビジョンを示しているか
2 経営のあり方、仕組み - 経営トップのコミットメント 経営トップ自らが組織や業務、企業文化の変革に強く関わっているか
3 経営のあり方、仕組み - DX推進のための体制整備 各事業部門が新しい挑戦を続けられる仕組みと、それを支える人材や体制を用意しているか
4 経営のあり方、仕組み - 投資等の意思決定のあり方 費用だけでなくビジネスへの効果で投資を判断しているか、投資しないことで競争力を失う危険も考えているか
5 経営のあり方、仕組み - DXにより実現すべきもの:スピーディーな変化への対応力 市場の変化に素早く対応できる会社になることを目指しているか
6 ITシステムの構築 体制・仕組み 全社的なITシステムの構築のための体制 部門ごとにばらばらにせず、全社で連携できるITシステムを作る体制があるか
7 ITシステムの構築 体制・仕組み 全社的なITシステムの構築に向けたガバナンス システムの作り方やデータのつなぎ方に全社の決まりがあり、外部の会社に任せきりにしていないか
8 ITシステムの構築 体制・仕組み 事業部門のオーナーシップと要件定義能力 事業部門がシステムの持ち主として、何を作るかを自分たちで決めているか
9 ITシステムの構築 実行プロセス IT資産の分析・評価 今あるITシステムの中身と状態を把握しているか
10 ITシステムの構築 実行プロセス IT資産の仕分けとプランニング 残すもの・作り直すもの・捨てるものを分け、刷新の計画を立てているか
11 ITシステムの構築 実行プロセス 刷新後のITシステム:変化への追従力 作り直したシステムが、事業の変化に合わせて素早く直せる作りになっているか

経営側の5項目は「誰が決めるか」を問う

経営側の5項目は、DXの方向と投資を経営トップが自ら決めているかを確かめる項目です。担当者が答えを用意できる項目ではないため、点検では経営会議の議事録や中期経営計画に、デジタル技術で何を変えるかが書かれているかを見ると判断しやすくなります。「DX推進室を作った」だけでは3の体制整備を満たしたことにならず、事業部門が新しい取り組みを試せる予算や評価の仕組みまで含めて見ます。

ITシステム側の6項目はIT資産の棚卸しが起点

ITシステム側の6項目のうち、点検の起点になるのは9のIT資産の分析・評価です。どのシステムが何の業務を支え、誰が中身を分かっているかが分からないままでは、10の仕分けも11の刷新後の姿も決められません。8の事業部門のオーナーシップは見落とされやすい項目で、システムの要件を外部の会社や情報システム部門に任せきりにしている会社ほど、レガシーシステムが積み上がりやすくなります。

今の位置づけ:デジタルガバナンス・コード3.0に統合されている

DX推進ガイドラインは、2022年9月のデジタルガバナンス・コード2.0でコードと一本化され、今の正式な指針は2024年9月19日に改訂されたデジタルガバナンス・コード3.0です。社内の方針や稟議で国の指針を示すなら、コード3.0を根拠にします。

2018年から3.0までの統合の経緯

統合の流れは、2020年11月にコードが作られ、2022年9月の2.0でガイドラインが吸収され、2024年9月の3.0で整理し直された、という3段階です。

順番 時期 出来事 変わったこと
1 2018年 DXレポートとDX推進ガイドラインの公表 経営とITシステムの11項目が示された
2 2020年11月9日 デジタルガバナンス・コードの策定 経営者に求められる対応を、ガイドラインとは別の指針として整理した
3 2022年9月 デジタルガバナンス・コード2.0へ改訂 DX推進ガイドラインと一本化し、それまでガイドラインに紐づけていたDX推進指標をコードに紐づけ直した
4 2024年9月19日 デジタルガバナンス・コード3.0へ改訂 「3つの視点・5つの柱」に整理し直した
DX推進ガイドラインからデジタルガバナンス・コード3.0までの流れ 2018年のDX推進ガイドライン、2020年のデジタルガバナンス・コード策定、2022年の2.0での統合、2024年の3.0への改訂の4段階 ・2022年9月の2.0でDX推進ガイドラインはコードに統合 ・DX推進指標もこのときからコードに紐づく 2018年 DXレポート ・2025年の崖を指摘 DX推進ガイドライン ・経営とITシステムの11項 目 2020年11月 デジタルガバナンス・ コード策定 ・経営者に求める対応を整 理 ・DX認定の基準と対応 2022年9月 コード2.0へ改訂 ・ガイドラインと一本化 ・DX推進指標をコードに紐 づけ直し 2024年9月 コード3.0へ改訂 ・3つの視点・5つの柱に整 理 今見る資料
今の正式な指針はデジタルガバナンス・コード3.0です。
DX推進ガイドラインの11項目は2.0の時点でコードに一本化されました。

コード3.0の「3つの視点・5つの柱」と11項目の対応

コード3.0は、全体を「DX経営に求められる3つの視点・5つの柱」として整理し直しています。3つの視点は「経営ビジョンとDX戦略の連動」「As is - To beギャップの定量把握・見直し」「企業文化への定着」です。5つの柱は次の表の2列目のとおりで、3つ目の柱は組織づくり・デジタル人材・ITシステムとサイバーセキュリティの3つに分かれています。

柱 コード3.0の柱の名前 近い旧ガイドラインの項目(目安)
1 経営ビジョン・ビジネスモデルの策定 経営戦略・ビジョンの提示(1)、経営トップのコミットメント(2)
2 DX戦略の策定 経営戦略・ビジョンの提示(1)、投資等の意思決定のあり方(4)
3-1 組織づくり DX推進のための体制整備(3)、事業部門のオーナーシップと要件定義能力(8)
3-2 デジタル人材の育成・確保 DX推進のための体制整備(3)
3-3 ITシステム・サイバーセキュリティ 全社的なITシステムの体制とガバナンス(6・7)、IT資産の分析から刷新後のシステムまで(9〜11)
4 成果指標の設定・DX戦略の見直し 投資等の意思決定のあり方(4)、スピーディーな変化への対応力(5)
5 ステークホルダーとの対話 直接対応する項目はない

3列目は、項目の名前と中身から近いものを並べた目安で、経済産業省が示した対応表ではありません。旧ガイドラインの11項目で点検した結果を社内で説明するときに、コード3.0のどの柱の話かを添える使い方を想定しています。

コード3.0は、データ活用と生成AIをどう扱っているか

コード3.0は、改訂の要点の一つに、経営におけるデータ活用やデータ連携の重要性の強調を挙げています。序文では、データ活用やデジタル技術の進化の例として「生成AI技術の急速な進展等」に触れたうえで、DXを「データとデジタル技術を活用した経営変革の取組」と位置づけています。デジタル人材の柱でも、生成AI等の最新技術の動向を踏まえて、どのような人材が必要かを明確にしておくことが望ましい方向性として示されています。

コード3.0は、AIの導入そのものを求めている指針ではありません。データとデジタル技術で経営を変えることを求め、技術の変化の例として生成AIを挙げている、という書き方です。

統合後に見る資料:コード3.0・DX推進指標・DX認定

統合後に見る資料は、方針を作るならコード3.0、進み具合を測るならDX推進指標、国の認定を受けるならDX認定の認定基準です。

方針はコード3.0、進み具合はDX推進指標で見る

社内の方針を作るなら、根拠にするのはデジタルガバナンス・コード3.0で、自社の進み具合を測るのはDX推進指標です。旧ガイドラインの11項目は、コードの前身として中身が引き継がれているため、関係者で現状を話し合う入口としては今も使えます。ただし、方針や計画の根拠として「国の指針」と書くなら、2018年のガイドラインではなくコード3.0を示してください。

DX推進指標は、経済産業省とIPAが用意した自己診断で、2022年の統合のときからコードに紐づいています。

DX認定と中堅・中小企業向けのDX推進の手引き

DX認定の認定基準は、デジタルガバナンス・コードと対応しています。IPAが受け付けるDX認定は、コードに沿った経営ビジョンや戦略、体制を整えた会社を国が認定する制度で、取得を考えるならコード3.0を読むことがそのまま準備になります。中堅・中小企業向けには、経済産業省が「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き」(以前の「デジタルガバナンス・コード」実践の手引き)を出しており、コードの考え方を自社の規模に合わせて読み替えるときに使えます。

目的ごとにどの資料を開けばよいかを、判断の順に並べると次のようになります。

目的別に見る資料の選び方 社内の方針づくり・現状の点検・DX認定・中堅中小企業の実践の目的別に、見る資料を決める ・上から順に答え、最初に当てはまったところで見る資料が決まります DX認定の取得を考えて いるか DX認定の認定基準とコード3.0 ・認定基準はコードと対応 はい いいえ 自社の現状を点数で測 りたいか DX推進指標で自己診断 ・関係部門で回答する はい いいえ 中堅・中小企業で、何 から始めるか迷ってい るか DX推進の手引き ・経済産業省の中堅・中小企業向け はい いいえ コード3.0で方針を作る ・11項目は点検の入口に使う
方針の正本はコード3.0、現状の点検はDX推進指標で行います。
旧ガイドラインの11項目は社内の対話の入口に使えます。

AI駆動型のDXで11項目を読み直す

AIを使ってDXを進めるなら、11項目は「どの業務をAIに任せ、誰がその仕組みを動かし続けるか」を確かめる問いに読み替えられます。次の表の3列目は、経済産業省の文書ではなく、AIを業務に入れる立場から11項目を読み直したものです。

番号 項目 AIを使って進めるなら確かめること
1 経営戦略・ビジョンの提示 どの業務をAIに任せ、空いた時間で何を伸ばすかが、経営計画に書かれているか
2 経営トップのコミットメント AIをどの業務にどこまで使うか、社内の情報をどう扱うかの方針を、経営トップが自ら出しているか
3 DX推進のための体制整備 事業部門がAIを試せる予算・時間と、困ったときの相談先があるか
4 投資等の意思決定のあり方 AIの効果を、減った作業時間や処理できた件数で測り、試しただけで終わらせず続けるかを決めているか
5 スピーディーな変化への対応力 AIの新しい機能やモデルが出たときに、業務の手順を早く変えられるか
6 全社的なITシステムの構築のための体制 部門ごとにAIのツールがばらばらに増えず、全社で使う基盤を決めているか
7 全社的なITシステムの構築に向けたガバナンス 社内のデータをAIに渡すときに、何を入れてよいかの決まりがあるか
8 事業部門のオーナーシップと要件定義能力 AIに任せる手順を、事業部門が自分たちで決め、直せるか
9 IT資産の分析・評価 AIに読ませたい文書や表が、どこに、どんな形で置かれているかを把握しているか
10 IT資産の仕分けとプランニング AIに任せる業務、人が残す業務、システムの作り直しが先に要る業務を分けているか
11 刷新後のITシステム:変化への追従力 AIの仕組みを、外部の会社に任せきりにせず、社内で直し続けられる作りか

経営側で最初に決めておくこと

経営側で最初に決めておきたいのは、AIに任せてよい業務の範囲と、その判断を誰が持つかです。範囲が決まっていないと、事業部門はAIを試すたびに個別に上の判断を待つことになり、3の体制整備や5の変化への対応力が形だけになります。社内の情報をAIに入れてよいかの決まりは、7のガバナンスと重なるため、方針と同時に作っておくと手戻りが減ります。

ITシステム側は、AIに渡すデータの棚卸しから始める

AIを使う前提では、9のIT資産の分析・評価に、システムだけでなく文書や表の置き場所の棚卸しが加わります。請求書、契約書、社内の手順書のように、AIに読ませたい情報が紙やメールの添付、個人のフォルダに散らばっていると、仕組みを作っても読ませるものが揃いません。どの業務の情報がどこにあるかが見えれば、10の仕分けで「AIに任せる業務」と「先に置き場所を整える業務」を分けられます。

事業部門が自分で直せるかが、使い続けられるかを左右する

8の「事業部門のオーナーシップと要件定義能力」は、AIの仕組みを使い続けられるかを左右します。AIに任せる手順は、業務のやり方が変わるたびに直す必要があり、外部の会社に作ってもらったまま任せきりにすると、事業部門が自分で直せなくなります。最初から全部を内製に切り替える必要はなく、まず1つの業務で、事業部門の担当者が手順を決め、外部の支援を受けながら自分たちで仕組みを動かす形から始める会社が多くあります。

11項目で現状を点検し、AIで最初に変える業務を決める進め方

DX推進ガイドラインの11項目で点検するときは、現状の把握、課題と対策の整理、優先順位付けの順に進め、最後にAIで最初に変える業務を1つ選びます。11項目は短い文で書かれているため、点検の観点を社内で合わせやすいのが利点です。

順番 手順 やること 誰が担うか
1 現状を把握する 11項目それぞれについて、今の自社の状態と、その根拠になる資料(経営計画・システムの一覧・文書の置き場所など)を書き出す DX推進の事務局が下書きし、経営層・事業部門・IT部門が確かめる
2 課題と対策を決める 根拠が出せなかった項目や、部門で評価が割れた項目を課題として挙げ、対策を決める 関係部門の責任者
3 優先順位を付ける 効果と着手のしやすさで対策に優先順位を付け、いつ何を進めるかの計画にする 経営層が決め、事務局がまとめる
4 AIで最初に変える業務を選んで試す 課題が多く、手順が決まっていて件数の多い業務を1つ選んでAIに任せ、効果を測ってから広げる。進み具合はDX推進指標で測り直す 事業部門と事務局

根拠の資料を一緒に集める

点検で大事なのは、「できている」と答えた項目に根拠の資料を添えることです。たとえば1の経営戦略・ビジョンの提示なら中期経営計画の該当ページ、9のIT資産の分析・評価ならシステムの一覧表がそれに当たります。根拠が出せない項目は、できているつもりで実は手が付いていない項目であることが多く、そこが最初に取り組む課題の候補になります。

全社の計画を作り込む前に、1つの業務で試す

課題が見えたら、全社の計画を作り込む前に、AIに任せる業務を1つ選んで試すと止まりにくくなります。11項目は経営の観点の指針で、どの業務から変えるか、誰が担うかまでは書かれていません。選ぶときは、手順が決まっていて件数が多く、結果を人が確かめやすい業務から始めると、効果も問題点も早く見えます。

担い手の育て方を決めるときは、経済産業省とIPAのDX推進スキル標準が人材の類型を示しています。

DX推進ガイドラインとあわせて聞かれること

DX推進ガイドラインを調べる人からは、DXの具体例と、DXが進まない理由もよく聞かれます。

DX推進の具体例は何か

AIを使ったDXの具体例には、請求書の読み取りと会計ソフトへの入力、社内の文書をまたいだ検索、問い合わせへの一次回答の下書きがあります。どれも、決まった手順で件数が多く、人が最後に確かめる形にしやすい業務です。業務ごとの事例と、成功した会社に共通する着手の順番を知りたいときは、DX導入事例の記事が参考になります。

なぜDXが進まないのか

DXが進まない理由は、DXレポートが指摘した既存システムの複雑さと、11項目が問う経営の関与・事業部門の役割の弱さに分けて考えられます。どちらも全社の話から入ると手が止まりやすく、業務単位で止まっている工程を見つけるほうが進めやすくなります。DXのリスクを計画の段階で見ておくと、手戻りも防げます。

まとめ:DX推進ガイドラインは点検の入口、方針はコード3.0で

  • DX推進ガイドラインは、経済産業省がDXレポートを受けて2018年に公表したDXの指針
  • 11項目は「経営のあり方、仕組み」の5項目と「ITシステムの構築」の6項目に分かれる
  • 2022年9月にデジタルガバナンス・コード2.0へ統合され、今の正式な指針は2024年9月19日改訂のコード3.0
  • コード3.0はデータ活用を強調し、序文で生成AI技術の急速な進展に触れているが、AIの導入そのものを求めてはいない
  • AIを使ってDXを進めるなら、11項目を「AIに任せる業務と、社内で動かし続ける体制」の点検に読み替え、1つの業務から試す

Augueでは、DX推進の点検で見えた課題をもとに、最初にAIへ任せる業務を選び、事業部門の担当者が自分たちでAIの仕組みを作って動かせるようになるまでの内製化を支援しています。ご興味がある方は是非ご相談ください。

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よくある質問

「AI駆動型のDX」は国の指針にある言葉ですか?

経済産業省の文書にある言葉ではありません。この記事では、AIを使って業務の進め方や事業を変えていくDXを指して使っています。デジタルガバナンス・コード3.0はDXを「データとデジタル技術を活用」した変革と定義しており、AIはそのデジタル技術の一つです。国の指針に沿っているかを社内で説明するときは、コード3.0の柱の名前で書き、AIはその中で何に使うかとして示すと誤解を招きません。

社内の資料や稟議に「DX推進ガイドライン」と書いたままでも問題はありますか?

名前を出すこと自体は誤りではありませんが、今の正式な指針ではないため、根拠として示すならデジタルガバナンス・コード3.0と書き添えるのが安全です。経営会議で「国の指針に沿っているか」を問われたとき、2018年の資料だけを根拠にすると、2022年の統合と2024年の改訂を踏まえていないと受け取られます。旧ガイドラインの11項目を使う場合も「旧ガイドラインの項目を点検の入口に使った」と位置づけを明記しておくと誤解を防げます。

11項目で点検するのに、どれくらいの期間と人数が要りますか?

経済産業省は目安の期間や人数を示していないため、一律の値は出せません。かかる時間を左右するのは、項目の数よりも、経営・事業部門・IT部門で見方が分かれる項目がいくつあるかです。事務局が下書きの評価を作り、関係する部門の責任者が1回集まって意見の割れた項目だけを話し合う形にすると、集まる時間を短くできます。

デジタルガバナンス・コードに従わないと、罰則や不利益はありますか?

デジタルガバナンス・コードは法律ではなく、従わないことへの罰則はありません。経営者に求められる対応を国が整理した指針という位置づけです。ただし、DX認定は認定基準がコードと対応しているため、認定の取得を考える会社にとっては、コードに沿った方針や体制を示せるかがそのまま審査の観点になります。取引先や金融機関にDXの取り組みを説明するときの共通の物差しとしても使われます。

情報システム部門だけで進めてもよいのですか?

ガイドラインの11項目のうち半分近くは、経営戦略の提示や経営トップの関与、投資の決め方といった経営側の項目で、情報システム部門だけでは答えられません。ITシステム側の項目でも、事業部門がシステムの持ち主として要件を決めることが求められています。情報システム部門が事務局を務めるのはよくある形ですが、点検の場には経営層と事業部門の責任者を入れる前提で進めてください。