n8n料金の目安は、クラウド版の有償プランが年払いで月20ユーロのStarterから始まり、自社のサーバーで動かすセルフホストの無料版(Community Edition)はソフトウェアの利用料がかかりません。有償のプランは、ワークフローを動かした回数(実行回数)で段階が分かれており、月2,500回・10,000回・40,000回が区切りになります。

この記事の答え

  • n8nは無料版でも使えます。有償のプランはクラウド版のStarterが年払いで月20ユーロから
  • プランを分けるのは、業務データを社外に置けるか、組織向けの機能が要るか、月の実行回数の3つです
  • 1日に動かす回数に営業日を掛けて月の実行回数を出し、どのプランに収まるかを確かめます

この記事の料金と機能は、2026年9月29日にn8nの料金ページで確認した情報です。料金や含まれる機能は改定されることがあるため、契約の前にはn8nの料金ページで最新の内容をご確認ください。

n8nは、アプリやシステムの間の処理をつないで自動で流すワークフロー自動化ツールです。料金を比べる前に、何を自動化するかの見当を付けておくと、必要な実行回数を見積もりやすくなります。

n8n料金プランの一覧|クラウド版とセルフホスト

n8nには、n8nの会社が運用するクラウド版と、自社で用意したサーバーに入れるセルフホストの2つの使い方があります。料金プランは有償が4つ、無料が1つです。

プラン 使い方 料金(年払いの月額) 月の実行回数 主な特徴
Starter クラウド版 20ユーロ 2,500回 同時に動かせる実行は5つまで
Pro クラウド版 50ユーロ 10,000回 同時に動かせる実行は20まで
Business セルフホストのみ 667ユーロ 40,000回 SSO(社内アカウントでのログイン)、SAML・LDAPでの認証、Gitでのバージョン管理
Enterprise 要問い合わせ 要問い合わせ 要問い合わせ ログの365日保存、外部のシークレットストアとの連携、ログの転送
Community Edition セルフホスト 無料 料金による上限なし サーバー代と運用の手間は自社で持つ

表の金額はすべて年払いにしたときの1か月あたりの額で、2026年9月29日に料金ページで確かめたものです。

StarterとProの違いは回数と同時に動かせる数

StarterとProの差は、月に動かせる回数が4倍になることと、同時に動かせる数が5から20に増えることです。同じ時刻に多くのワークフローが動く使い方では、回数に余裕があっても同時に動かせる数が先に足りなくなります。朝9時にいくつもの集計を一斉に動かすような組み方をするなら、回数だけでなく、同じ時刻に重なる数も数えておきます。

BusinessとEnterpriseで増える機能

Businessを検討するきっかけになりやすいのは、利用者が部署をまたいで増え、退職した人のアカウントを確実に止めたい、誰がいつワークフローを変えたかを後から追いたい、という要望が出たときです。Businessはセルフホストでしか使えないため、クラウド版のまま組織向けの機能が欲しい場合は、Enterpriseの問い合わせになります。

Enterpriseでは、実行の記録(ログ)を365日残せるほか、パスワードやAPIキーを外部の保管庫(シークレットストア)から読み込む連携や、ログを社内の監視の仕組みへ転送する機能が加わります。監査で実行の記録を長く残すよう求められる会社や、認証情報の管理を情シスの保管庫に集めたい会社が検討する対象です。

n8nは無料で使えるか|無料の範囲とお試し

n8nは無料で使えます。セルフホストの無料版は、ソフトウェアの利用料がかからず、料金による実行回数の上限もありません。クラウド版でもStarterとProはクレジットカードを登録せずに無料で試せ、Businessは14日間の試用ができます。

無料版で使えない機能

無料版でもワークフローを作って動かすことはひととおりできますが、組織で管理するための機能は含まれていません。無料版に無く、有償のプランで加わる主な機能は次のとおりです。

機能 何に使うか 使えるプラン
社内アカウントでのログイン・SAML・LDAPでの認証 社員の入社・退職に合わせて、n8nの利用者を社内の認証の仕組みでまとめて管理する Business、Enterprise
Gitでのバージョン管理 ワークフローの変更の履歴を残し、前の版に戻せるようにする Business、Enterprise
本番と検証の環境の分離 直している途中のワークフローが本番の業務に影響しないようにする Business、Enterprise
ログの転送 実行の記録を社内の監視の仕組みへ送り、ほかのシステムの記録とまとめて見る Enterprise
外部のシークレットストアとの連携 APIキーなどを情シスが管理する保管庫に置いたまま使う Enterprise

使う人が数人で、変更の履歴や権限を細かく管理しなくてよい段階なら、無料版で足ります。情シスの審査で、利用者の管理や変更の記録をどうするかを聞かれて答えられなくなったら、有償のプランを検討します。

無料のお試しで確かめておくこと

お試しの期間は、画面の使い勝手より、実際に自動化したい業務を1つ動かして実行回数を数えることに使うと、あとのプラン選びに役立ちます。お試しの間に、1日に何回ワークフローが動いたかを記録しておくと、月の実行回数を推測でなく実測から出せます。

実行回数の数え方|n8n料金を決める単位

n8nの有償のプランは、実行回数で料金が決まります。n8nは、実行を「ワークフロー全体が1回動くこと」と定義しており、途中の手順(ノード)がいくつあっても、扱うデータの量が多くても、1回は1回と数えます。

手順の数では料金が増えない

たとえば、メールを受け取り、AIで内容を分類し、表計算に書き込み、担当者へチャットで知らせるワークフローは、手順が4つあっても、1通のメールで動けば1回の実行です。手順を足して処理を細かくしても料金が変わらないため、確認の手順や通知の手順を惜しまずに入れられます。

月の実行回数の見積もり方

月の実行回数は、ワークフローごとに「1日に動く回数×月の営業日」を出し、足し合わせて見積もります。営業日を月22日とした場合の例は次のとおりです。

ワークフローの例 1日に動く回数 月の実行回数(22営業日)
毎朝1回、前日の集計結果をチャットへ送る 1回 22回
9時から18時まで1時間ごとに、新しい申請が来ていないかを確かめる 10回 220回
問い合わせのメールが届くたびに分類して担当者へ回す(1日50通の場合) 50回 1,100回
3つの合計 61回 1,342回

この例ならStarterの月2,500回に収まります。ただし、メールや申請のように外から届くものの件数で動くワークフローは、月末や繁忙期に件数が増えます。見積もりは、ふだんの月でなく件数が一番多い月で出しておくと、途中で回数が足りなくなりにくくなります。

土日も動く定時の処理は、営業日でなく暦の日数(30日)で掛けます。数分おきに動かす定時の処理は、1日に動く回数がすぐに数百回になるため、本当にその間隔が要るかを先に確かめます。

年払いと月払いの違い・割引

年払いは月払いより17%安くなります。表に載せた金額はすべて年払いのときの1か月あたりの額なので、月払いで契約すると表より高くなります。

使い続けるか決まっていない最初の数か月は月払い、使い道が固まってから年払いに切り替える順番にすると、使わなかった場合の支払いを小さくできます。

従業員20人未満の会社は、Businessが50%引きになる場合があります。対象になるかどうかの条件は、n8nの料金ページで確かめてください。

セルフホストの費用|サーバー代と運用の手間

セルフホストの無料版は、ソフトウェアの利用料はかかりませんが、費用がゼロになるわけではありません。サーバーを借りる代金と、そのサーバーでn8nを動かし続けるための社内の人の手間がかかります。

項目 クラウド版 セルフホスト
ソフトウェアの利用料 プランの料金を払う 無料版なら0円
サーバー代 料金に含まれる 借りるサーバーの代金が毎月かかる
n8nの更新 n8nの会社が行う 新しい版が出るたびに自社で入れ替える
バックアップ n8nの会社が行う ワークフローと認証情報を残す仕組みを自社で作る
止まったときの対応 n8nの会社が復旧する 原因を探して直すのも自社
業務データの置き場所 n8nの会社のサーバー 自社で選んだサーバー

クラウド版とセルフホストのどちらが安いか

サーバー代だけを比べるとセルフホストのほうが安く見えますが、更新・バックアップ・障害対応にかかる人の時間を足すと、逆になることがあります。担当者が月に何時間をこの作業に使うかを見積もり、その時間の人件費をサーバー代に足してから、クラウド版の料金と比べます。

セルフホストが費用の面で有利になりやすいのは、実行回数がProの月10,000回を大きく超える場合と、サーバーの保守に慣れた担当者がすでに社内にいて、ほかのシステムの保守と一緒に面倒を見られる場合です。逆に、担当者が1人しかいない会社では、その人が不在のときに止まったn8nを誰も直せないことが、費用より大きな問題になります。

セルフホストを選ぶなら、構築の前に、更新とバックアップの担当者を2人以上決めておきます。1人に任せると、その人の異動や休みのときに止まったままになります。

商用利用はできるか|料金プランと利用条件の線引き

n8nは、会社の業務に使う範囲であれば、無料版でも商用で使えます。n8nのセルフホストは「Sustainable Use License」という独自の利用条件で提供されており、一般的なオープンソースのソフトウェアとは使ってよい範囲が違います。

使い方 扱い
自社の社内業務を自動化する 使ってよい
お客様から頼まれてワークフローを作る・設定する作業を請け負う 使ってよい
n8nを自社のサービスに組み込み、お客様に使わせる 認められていない
n8nをサーバーに置き、利用料を取って他社に使わせる 認められていない

社内の業務を自動化する使い方なら、利用条件で困ることはまずありません。自社の製品やサービスの一部としてn8nを使う計画がある場合は、設計に入る前に、n8nの利用条件の文書(License FAQ)で自社の使い方が当たるかを確かめ、判断がつかなければn8nの会社に問い合わせます。

Zapier・Makeとの料金の比べ方

ZapierやMakeと料金を比べるときは、月額の金額より先に、何を1回と数えるかをそろえます。ZapierやMakeは、ワークフローの中の手順の1つ1つを数えて課金する体系が中心で、n8nはワークフロー全体の1回を1回と数えます。

同じ業務でも、手順が5つあるワークフローを月1,000回動かすと、手順ごとに数える体系では5,000回分、n8nでは1,000回分になります。手順の多いワークフローほど、n8nのほうが料金を見積もりやすく、安くなりやすいと考えられます。反対に、手順が1〜2個の単純な連携が中心なら、数え方の差は小さく、つなぎたいサービスが用意されているかで選んだほうが手間がかかりません。

生成AIのアプリを作るDifyは、AIへの問い合わせの回数で料金が決まる点がn8nと違います。1件の処理でAIを何度も呼ぶ業務では、Difyの側の回数が先に増えます。

利用規模別のn8n料金プランの選び方

どのプランを選ぶかは、業務データを社外に置けるか、組織向けの機能が要るか、月の実行回数の3つを順に確かめて決めます。

n8nの料金プランの選び方 データの置き場所、組織向けの機能、月の実行回数の3つの問いで、n8nのどのプランを選ぶかを決める ・上から順に答え、最初に抜けたところのプランを候補にします 業務データを社外のサ ービスに置けない規程 があるか セルフホスト ・まず無料版で始める ・保守の担当者を決める はい いいえ 社内アカウントでのロ グインやGitでの版管 理が要るか BusinessかEnterprise ・Businessはセルフホストのみ はい いいえ 月の実行回数が2,500 回に収まるか Starter ・同時に動かせる実行は5つまで はい いいえ Pro ・月10,000回まで ・超えるならBusinessかEnterprise
最初の分かれ目は、業務データを社外に置けるかどうかです。
実行回数で選ぶのはその後です。
利用の規模 候補のプラン 選ぶときに確かめること
1つの部署で、まず1〜2業務を試す Starterか無料版 月の実行回数が2,500回に収まるか。サーバーを保守する人がいなければクラウド版
複数の業務を毎日動かす Pro 同じ時刻に動く処理が20を超えないか
部署をまたいで使い、利用者を社内のアカウントで管理したい Business セルフホストを保守する担当者を2人以上置けるか
監査のために実行の記録を長く残す必要がある Enterprise 記録を何日残す必要があるかと、転送先の監視の仕組み

プラン選びで迷ったら、まず無料のお試しで対象の業務を1つ動かし、実測した実行回数でプランを決めます。最初から大きなプランを年払いで契約するより、使い道が固まってから上げるほうが、払いすぎを防げます。

n8nに限らず、業務の自動化の道具を無料で試すときは、試す業務と、続けるか止めるかを決める基準を先に決めておきます。

まとめ:n8n料金プランは、実行回数と運用の担い手で選ぶ

  • n8n料金は、クラウド版のStarterが年払いで月20ユーロ、Proが月50ユーロ、セルフホスト専用のBusinessが月667ユーロ、Enterpriseは要問い合わせ(2026年9月29日時点)
  • セルフホストの無料版はソフトウェアの利用料がかからないが、サーバー代と、更新・バックアップ・障害対応の手間は自社で持つ
  • 実行はワークフロー全体の1回で数え、手順の数やデータの量では増えない。月の回数は「1日に動く回数×営業日」で、件数の多い月を基準に見積もる
  • 年払いは月払いより17%安い。使い道が固まるまでは月払いで始めると、払いすぎを防げる
  • 社内業務の自動化や構築作業の請負は商用で使ってよく、自社サービスへの組み込みや利用料を取った提供は認められていない

Augueでは、n8nを使った業務の自動化について、対象の業務の選び方から、クラウド版とセルフホストのどちらで動かすか、運用の担当をどう置くかまでを一緒に整理しています。ご興味がある方は是非ご相談ください。

まずは現状をお聞かせください

弊社では具体的な要件が固まっていない段階でも、無料相談で現状をお聞きしていますので、お困りの際はご相談ください。

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よくある質問

n8nの費用を稟議にかけるとき、何を並べて説明すればよいですか?

3つに分けると通りやすくなります。1つ目はプランの利用料で、年払いなら1年分をまとめて前払いする金額になります。2つ目はセルフホストの場合のサーバー代です。3つ目は、作ったワークフローの手直しや、止まったときの対応にかかる社内の人の時間です。3つ目を書かずに利用料だけで通すと、運用が始まってから担当者の負担として表に出てきます。

料金がユーロで表示されていますが、円での予算はどう組めばよいですか?

ユーロ建てで支払う場合、円での支払額はその時の為替とカード会社の換算で決まるため、毎回同じ額にはなりません。予算は、今の為替で計算した額にいくらか幅を持たせて組むのが安全です。年払いにすると換算は年1回で済み、月ごとに金額が揺れる手間も減ります。請求の通貨や支払い方法は、申し込み画面で確かめてください。

セルフホストの無料版で始めて、あとから有償のプランに切り替えられますか?

切り替えられます。セルフホストで有償の機能を使うときは、動いているn8nにライセンスキーを入れて有効にする形なので、作ったワークフローはそのまま引き継げます。切り替えの前に、社内アカウントでのログインを使うのか、Gitで変更の履歴を残すのかといった、有償にする理由を決めておくと、BusinessとEnterpriseのどちらが要るかを判断しやすくなります。

部署ごとに別々に契約するのと、会社で1つにまとめるのとでは、どちらがよいですか?

実行回数と同時に動かせる数はプランの単位で決まるため、まとめると余った回数を部署の間で融通できます。一方で、1つの環境に全部署のワークフローが載ると、誰がどれを直してよいかの取り決めが要ります。最初は1つの部署で始め、2つ目の部署が使い始める時点で、まとめるか分けるかと、管理の担当者を決めるのが進めやすい順番です。